ライカカメラの魅力に迫る(第一弾)

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イカS3(ライカ公式ページより)


 本記事の内容

  • イカとは、当時経営を行っていた「ライツ」の「カメラ」という意味。
  • イカが他メーカーと異なるのは、「レンジファインダーカメラ」であること。
  • レンジファインダーカメラ」では、2つの窓から入ったそれぞれの光の像をファインダー内で合致させることで、ピントを合わせることができる。

 

イカといえば、なんとなくクールで高価なブランドイメージがありますよね?

実際に、他のカメラメーカーとは何が違うのでしょうか?

 

イカとは? 

イカの前身は、1849年に設立したプティシェス・インスティトゥートという顕微鏡メーカーです。その後、エルンスト・ライツ2世という人物が経営を行っていた1925年、「ライツのカメラ」(Leitz Camera )という意味で、「ライカ」と名付けられた市販一号機が生産・販売されることとなりました。

 

なお、世界を代表するカメラメーカーであるキヤノンは、ライカに匹敵するような高級カメラを製造するために作られた研究所がその前身であると言われています。

 

イカの主力製品は?

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イカMシステム(公式ページより)

代表的な現行製品は、レンジファインダーカメラ「Mシリーズ」、そして一眼レフカメラ「Sシリーズ」です。

一眼レフカメラは良く聞きますが、レンジファインダーカメラという名称を聞いたことが無い方も多いのではないでしょうか?

 

実はこの高級レンジファインダーカメラ「Mシリーズ」こそが、ライカを象徴するカメラとして世界中の愛好家や著名写真家に愛用されているのです。

 

レンジファインダーカメラとは?

それでは、ライカの代名詞であるレンジファインダーカメラとは何でしょうか?

 

一眼レフでは撮影するレンズに入った光をミラーとプリズムを使って屈折させ、ファインダーの中に写します。ファインダー内に見えている像は実際にレンズを通った光の像であり、見えているものと実際の写真として写すものは同じということになります。

 

一方レンジファインダーではレンズに入った像をファインダーで見るのではなく、別に距離計というものを通した像をファインダーで確認します。ピントの調整もこの距離計が写す像を使って合わすため、写真に写すレンズの光の像は見ずに、撮影時は常に風景そのものを見ていることになります。

(出典:https://at-leica.com/shooting/mechanism/

 

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イカM10モノクローム(公式ページより)

上のライカM10モノクロームの写真をご覧ください。右上と左上に窓がありますよね?レンジファインダーカメラでは、これらの窓から入ったそれぞれの光の像をファインダー内で合致させることでピントを合わせることができます。

 

しかし、ファインダー越しに見える像と実際に撮影する像が異なる、オートフォーカス機能がついておらずマニュアルフォーカスになるなど、初心者には簡単に使いこなせない点がいくつかあります。

 

レンジファインダーカメラを使う意味は? 

 

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レンジファインダ―カメラのファインダー内の映像(ライカ公式ページより)

それでは、レンジファインダーカメラを使う意味とは何なのでしょうか?

 

まず第一に、撮影範囲の外側の様子もファインダーで把握できることが挙げられます。そのため、撮影範囲の外の状況をも把握しながら、撮影範囲を決めることができます。(上図)

 

第二に、一眼レフと異なる内部にミラーが入っていないため、フルサイズセンサーを搭載しながら非常にコンパクトです。

 

さらには、現実世界をそのまま見ているためファインダー越しでもボケることなく全てをクリアに見えることができる点、シャッター音の静かさなども一眼レフにはない魅力と言えるでしょう。

 

最後に

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YUNEECとライカが共同開発したドローンTyphoon H3(YUNEEC公式ページより)

今回は、レンジファインダーカメラという観点からライカカメラの魅力に迫ってみました。

しかし、実はライカレンジファインダーカメラや一眼レフといったカメラのみの会社ではありません。

 

最近では、他社との共同開発により、スマホ、ドローン、360度カメラといった新たな分野にも進出しています。こちらについては次回に書こうと思います。